日本代表・川井さんが焼くステーキに驚愕「全然違う…」

ステーキを焼く世界大会。日本代表には、毎年2チームが選ばれます。条件は、『年間通じて開催される大会で、順位ごとに割り振られるポイントを最も多く獲得したチーム』と、『そのシーズンの最終戦で優勝したチーム』です。川井さんは、2022年、西土佐で行われた最終戦で見事優勝し、世界大会への切符を掴みました。

評価のポイントは5項目あります。見た目、焼き加減、柔らかさ、味、そして総合評価です。講習を受けた審査員が、誰がどの肉を焼いたか分からない状態で審査します。

ルールもわかったところで、日本代表のステーキとはどれほどのものなのか、実際に焼いてもらいましょう。大会で使用されるものと同じ、1ポンド=およそ450グラムのアメリカンビーフを使います。まずは、スジと脂など、歯ざわりが悪くなりそうなところを落とし、肉の形を整えていきました。

続いて、肉をやわらかくするため、ハンマーで叩きます。そのあと特製のつけだれに漬け込みます。これは味付けというよりも肉を柔らかくするための行程だそうです。そして1時間半後…触ると、そのやわらかさが良くわかります!

このまま焼く!のかと思いきや、取り出したのは“タコ糸”。肉がすごく柔らかくなっているので、焼いた時に割れてしまわないよう、肉を縛っていきました。調理開始から2時間経って、ようやく肉を焼く段階になりました。

と、ここで、川井さんの手に温度計が。

(道の駅よって西土佐 川井集平さん)
「ステーキを焼くときの鉄板と肉の温度を計るようにしてます」

格子状に焼き目をつけるために、角度を変えながら焼いていきます。こんがりと焼けてきましたが、まだ完成ではありません。

(道の駅よって西土佐 川井集平さん)
「まだ30度くらいなので結構かかると思います」

~5分後~

(道の駅よって西土佐 川井集平さん)
「温度もええくらいになりました」

お待たせしました。こちらが日本代表・川井さんのステーキ。出来栄えはいかがでしょう?

(道の駅よって西土佐 川井集平さん)
「切る前の焼き加減・温度も足りてたんですけど、ちょっとレア寄りなのでしっかり練習していきたいと思います」

実は大会では、ミディアムで焼くルール。今回の焼き加減は、とってもおいしそうな“レア”ですが、本番では減点対象なんだそうです。しかし、味は間違いありません。

(尾﨑アナウンサー)
「やわらかい!あんなに味付けしたけど調味料の味はほんのりで肉そのもののうまみが強い!お肉食べてるなって感じですね」

道の駅スタッフがなぜステーキコンテストに?

このステーキコンテストの国内の競技人口は100人ほど。メジャーな競技、とはいえませんが、川井さんは、なぜこの世界に飛び込んだのでしょう?

(道の駅よって西土佐 川井集平さん)
「西土佐地域では『しまんとリバーベキュープロジェクト』というバーベキューを通じて街を盛り上げる取り組みを行っています。その中でステーキコンテストを西土佐で開いてみようということになりました。3年前、僕は全然バーベキューはしてなくてスタッフとして参加したんですけど、全国から来るおじさんたちが本気でステーキを焼く姿を見てかっこいいなと思って、その後出た大会で大惨敗して、また燃えて大会に出続けて、今回代表になれて良かった」

最初は好奇心からの参加でしたが、いつしか本気になり、今では日本代表となった川井さん。地域を盛り上げたい!世界への挑戦は、目の前です。

(ステーキコンテスト日本代表 川井集平さん)
「日本人選手で予選通過した人はいないと聞いているので、まずはファイナルに残れたらいいなと思ってます」