靖国神社を「遥拝」 過去には高市総理の「師」も検討
広辞苑によると、遥拝とは「はるかに遠い所からおがむこと」と記されている。実はこの遥拝を検討した総理がいたという。それは歴代最長の政権を担い、高市総理も「政治の師」と仰ぐ安倍晋三元総理だ。
安倍氏と親交のあった自民党ベテラン議員によると、「安倍総理も遥拝は検討していたが、『技術論』『小手先』だとして結局おこなわなかった」と明かす。安倍氏は2013年12月26日午前に靖国神社を参拝したが、総理としての靖国神社参拝はこれが最初で最後だった。
高市総理の側近議員は安倍氏が選択しなかった遥拝を高市氏がおこなったことについて、こう評価した。
総理側近
「及第点だと思う。高市総理は満足していないと思うが、今の段階では現実的で良いやり方だった」
一方で、野党からは高市総理のこれまでの発言を踏まえ、「言行不一致だ」との厳しい声が上がった。
中道改革連合 小川代表
「総理になっても参拝するとか、中途半端な対応するからつけあがるとか、勇ましい発言をずっとされていた。その挙句が今回遥拝という形で、果たして言行一致と言えるのかと。言行不一致と言う方が正しいのではないかと、率直に思うわけです。ただ政治とは、ご自身の信念を貫けない局面があるんだということは、この機会によくよく認識していただきたい」
高市総理による靖国神社参拝を期待する支持層からは「中途半端」などといった批判も出ることが想定されるなか、高市総理はなぜ遥拝をおこなったのか。
かねてから総理としての靖国神社参拝に意欲
高市総理は2024年の自民党総裁選で「靖国神社参拝を総理として実現します」と明言していた。しかし、高市氏も「総理になっても靖国参拝に行くと言ったことが一番大きな敗因と叱られた」と話すように、総理による靖国神社参拝が外交問題になることを懸念する国会議員が多かったこともあり、第1回投票で石破前総理より獲得していた議員票は決選投票で逆転され敗北した。
こうしたことも踏まえて、2025年の総裁選では靖国神社参拝について「適時適切に判断をする」と述べるにとどめる。一方で、民放番組での候補者討論会では「私はやはり手は合わせたいと思う。どこからでも手を合わせたい」と強調するなど、総理として靖国神社参拝をしたいという気持ちは滲み出ていた。
そして総理就任後初めて迎えた終戦の日の靖国神社参拝は見送り、「どこからでも手を合わせたい」との言葉通り日本武道館から靖国神社に向かって手を合わせることになった。














