孤立と自閉症スペクトラム(ASD)ー周囲の不理解が招いた二次障害
初公判の冒頭陳述や、その後の公判での両親の証言から、島津被告の生い立ちと家族の苦悩が明らかになりました。

被告は、両親と姉の4人家族の長男として、雄大な立山連峰を仰ぐ富山県立山町で生まれ育ちました。幼い頃は、将棋などの個人種目を一人で楽しそうにやっていたり、自宅で飼っていた犬をとても可愛がってよく散歩に連れて行ったりする、穏やかな一面もありました。しかし、集団生活に入るにつれて、周囲との「ズレ」が顕著になっていきます。

※前提として、ASDをはじめとする発達障害そのものが犯罪に結びつくわけではありません。多くの当事者は社会の中で平穏に暮らしています。今回の裁判で問われたのは、被告の特性が周囲から適切な支援や理解を得られず、孤立を深めていった「環境との不適応」が、いかにして最悪の事態へと連鎖していったかという点です。














