「帰ってきたら本堂がない」西南戦争の本陣にもなった歴史ある寺が一瞬で全壊

被害の大きかった八代市鏡町にある「教法寺」。この寺は、明治時代の西南戦争の際に本陣として使われ、その際に焼失して以降、再建されたと伝えられている。台風や10年前の熊本地震も乗り越えてきた歴史ある寺だったが、今回の激しい揺れによって完全に崩れ落ち、下敷きとなった2台の車がひしゃげていた。

地震発生当時、たまたま車で外出中だった住職の髙陽尚人さん(69)は、間一髪で難を逃れた恐怖をこう語る。

「もうあと5、6分でお寺に着くというところにいました。そのときに道路が揺れて、もう帰ってきたら、本堂がない。この中にいたら、もしかしたら助かってないかもしれない」

留守番をしていたペットの犬の行方も分からず心配を募らせる髙陽さん。変わり果てた本堂を前に、やり場のない思いを吐露した。

「なんでまた大地震が起こって、10年後になんでまたこういう目にあわないかんのかなと」