イヤホンをつけたまま、洗い物や洗濯物をたたむのを済ませてしまうことはないでしょうか。あるいは、動画を再生したまま画面はほとんど見ずに、音だけを聞き流していることは。実はいま、無料の動画サービスを利用している人のおよそ半数が、そんな聴き方をすると答えています。ポッドキャストやラジオはもちろん、画面が主役のはずの「VTuber」までもが、「声」で楽しまれているという実態も。なぜ声で届くコンテンツが、これほど支持されているのか。その理由について、リサーチャーのcomugiが解説します。

(TBS Podcast『コムギコ:資本主義をハックしろ!!』2026年4月26日配信『VTuberとラジオは似てる? 世界一やさしい「VTuberビジネス」入門 #コムギコ #76』より)

紙の出版物は縮み、耳で聴く時間は増えている

新聞の発行部数や雑誌の売上が長く減り続けてきたことは、多くの方が肌感覚で知っているところだと思います。出版科学研究所の集計では、2025年の紙の出版物の販売金額は9,647億円で、前の年より4.1%減りました。

そのうえで興味深いのは、「耳で聴くメディア」の存在感が増していることです。音楽ストリーミングの利用者は増え続け、ポッドキャストを聴く人も、調査によって幅はあるものの世界的に増えました。インターネットの登場で消えるかもしれないと言われていたラジオも、いまも残っています。この変化を考えるうえでいちばん面白いと思ったのが、じつはVTuberの世界でした。