長崎で被爆者医療の中核を担う日赤長崎原爆病院が、2025年度(令和7年度)の診療概況を公表しました。
高齢化を背景に被爆者の入院患者数は減少が続く一方、68年にわたり蓄積してきた診療データを電子化し、新たな放射線影響の解明につなげる取り組みが進められています。

被爆者の入院患者は1108人 高齢化で減少続く

日赤長崎原爆病院によりますと、2025年度(令和7年度)の入院患者のうち被爆者は1,108人で、高齢化などを背景に減少が続いています。

また「がん診療の拠点病院」という特性もあり「がん患者」が全体の41.5%と最も多く、会見では一部のがんの「発症リスク」が現在でも、一般より高いことが改めて指摘されました。

電子カルテ化は約3分の2まで進む

病院では2018年から、開設以来の診療記録を電子化する事業を進めています。現在までに全体のおよそ3分の2が終了し、2030年の完了を目指しています。

「68年の臨床ビッグデータ」で新たな被ばく影響の解明へ

宮崎泰司院長は、「放射線の影響は従来考えられていたよりさらに幅広い可能性があり、電子化によって多くのデータをまとめて分析することで、新たな知見が見つかる可能性がある」と述べました。

病院では開設以来68年におよぶ被爆者の臨床ビッグデータを構築することで、新たな被ばく影響の解明につなげたいとしています。