長崎県教育委員会は、「令和8年度 全国学力・学習状況調査」の県内結果を公表した。
国語は小・中学校とも全国平均と同程度となり、算数・数学も全国平均との差は前年度より縮小した。
一方、中学校数学では得点分布の二極化傾向が見られ、中学校英語では聞き取りや英作文で昨年度に続き、全国平均を下回る結果となった。
また、学習状況の質問調査では自己肯定感や地域・社会への参画意識の高さがうかがえた一方、中学生の家庭学習時間や主体的な学習姿勢、ICT活用には課題も見られた。
調査の概要

今回の調査は、義務教育の機会均等とその水準の維持向上を図る目的で、児童生徒の学力や学習状況を把握・分析し、教育施策や学校指導の改善に役立てるために実施された。
▶ 調査対象: 県内小学校296校(小学校6年生 10,167人)および中学校165校(中学3年生 9,798人)
▶ 調査内容: 教科に関する調査(小学校は国語と算数、中学校は国語、数学、英語)および、学習意欲や生活習慣等を尋ねる児童生徒・学校質問調査
▶ 調査方法: 国語・算数・数学は紙冊子による筆記方式。中学校英語および児童生徒質問調査は端末を用いたCBT(オンライン方式)で実施。
▶ 実施日: 令和8年4月23日(中学校英語は4月20日から5月29日の期間内に実施)
結果の概要(全国との比較)
県全体の平均正答率およびスコアを全国平均と比較した結果は以下の通り。
▶ 小学校国語の平均正答率は長崎県が61%(13問中7.9問)、全国が60.9%(13問中7.9問)であり、全国と同程度であった。
▶ 小学校算数は長崎県が55%(16問中8.9問)、全国が56.4%(16問中9.0問)で全国をやや下回ったものの、昨年度より差は縮小している。
▶ 中学校国語の平均正答率は長崎県が63%(15問中9.5問)、全国が63.9%(15問中9.6問)と全国と同程度であった。
▶ 中学校数学は長崎県が56%(16問中8.9問)、全国が57.0%(16問中9.1問)と全国をやや下回ったが、算数と同様に全国との差は小さくなっている。
▶ 中学校英語はIRTスコアで評価され、長崎県が483、全国が499となり、全国平均を16ポイント下回った。
正答数分布の分析によると、小学校算数および中学校数学では上位層の割合が全国と比べて小さい傾向が見られる。特に中学校数学においては、得点分布に二極化の傾向が見られた。
各教科の状況と課題
教科ごとの主な成果および設問別の課題については〔 公表された設問と《状況と課題》を画像で見る 〕を参照
学習状況調査(質問調査)の結果
児童生徒質問調査における回答結果から、長崎県と全国の傾向の差が以下の領域で表れている。
▶ 道徳性・自己肯定感
長崎県の児童生徒は、道徳性や自己肯定感に関する指標で全国平均を上回る傾向を示している。
「人の役に立つ人間になりたい」と回答した割合は、小学校で本県96.5%(全国比+0.7ポイント)、中学校で本県96.6%(全国比+0.7ポイント)となり、平成30年度から継続して95%を超えている。
「いじめはどんな理由があってもいけない」は、小学校で本県97.2%(全国比+1.0ポイント)、中学校で本県96.2%(全国比+1.1ポイント)であった。
「自分には、よいところがある」と回答した割合は、小学校で86.6%(全国比+1.0ポイント)、中学校で85.2%(全国比+1.2ポイント)であり、「将来の夢や目標を持っている」とともに令和元年度から継続して全国平均を上回っている。
▶ 学習態度・生活習慣
主体的な学習姿勢や家庭学習の時間においては、全国平均を下回る項目が見られる。
「授業では、課題解決に向けて自分で考え、自分から取り組んでいる」割合は、小学校で76.8%(全国比-0.8ポイント)、中学校で76.8%(全国比-2.0ポイント)となった。
「分からないことや詳しく知りたいことがあったときに、自分で学び方を考え、工夫する」割合も同様に全国平均を下回っている。
平日に1時間以上(中学校は2時間以上)の学校外学習を行っている割合は以下の通り。
○ 小学校の家庭学習時間は、本県が49.9%(全国49.9%)と全国と同程度であった。
○ 中学校の家庭学習時間は、本県が20.5%(全国30.1%)となり、全国平均を9.6ポイント下回った。
なお、「学級の友達との間で話し合う活動を通じて、自分の考えを深めたり、新たな考え方に気付いたりすることができている」と答えた割合は、小学校で85.8%(全国比+0.1ポイント)、中学校で86.4%(全国比-0.6ポイント)であり、小中ともに85%を超えている。
▶ 地域社会との関係
「地域や社会をよくするために何かしてみたいと思う」と回答した割合は、小学校で本県80.9%(全国比+0.8ポイント)、中学校で本県73.7%(全国比+1.4ポイント)であり、令和7年度に引き続き全国平均を上回った。
▶ ICT機器の活用状況
授業におけるPC・タブレット等のICT機器の利用状況についての結果は以下の通り。
「週1回以上使用している」と答えた割合は、小学校で88.0%(全国87.9%)、中学校で93.1%(全国92.9%)であり、全国と同程度である。
一方で、「週3回以上使用している」と答えた割合は、小学校で65.4%(全国比-3.4ポイント)、中学校で75.0%(全国比-3.2ポイント)となり、小中学校ともに全国平均を下回っている。














