通信と航空が、両側から乗り込み合っている
そしていま、この「憧れの経済圏」をめぐって、興味深い動きが起きています。
ドコモやKDDIといった通信会社が、そろって金融に乗り出しています。理由のひとつが、先ほどの接触の回数です。スマートフォンは1日に何十回も手に取るものなので、お客さんとの接点の多さでは、あらゆる業界のなかでも最強クラス。その接点を、お金の流れに変えようとしているわけです。
興味深いのは、航空会社が同じタイミングで、逆方向に動いていることです。
JALは去年から格安スマホ「JALモバイル」を手がけ、今年6月にはドコモのahamoと組んだ新しいプランも加わりました。毎月マイルが貯まり、「どこかにマイル」の優遇も付いてきます。ANAはさらに踏み込んで、自前の通信サービス「ANAモバイル」を始めました。携帯料金の20%相当がマイルで戻ってくる設計です。
通信会社は「接点の多さ」を武器にお金の世界へ。航空会社は「憧れの強さ」を武器に通信の世界へ。お互いの得意技を持って、両側から相手の領域に乗り込み合っているのです。
体験というごほうびは、現金より強い。40年前に航空会社が見つけたこの原理は、いま、ポイント還元の競争が一段落したクレジットカード業界全体が、あらためて向き直っている場所でもあります。カード会社がそろって「推し活」と「富裕層」に向かっているのも、根っこは同じ発見なのだと思います。
<コムギコ:資本主義をハックしろ!!>
毎日ニュースを100本を読むビジネス系VTuberのリサーチャーであるコムギ(comugi)が、日々の経済にまつわるニュースを解説するビデオポッドキャスト。本記事は2026年7月27日配信『クレジットカードよもやま話:還元競争の次は「推し活と富裕層」 #コムギコ #87』から抜粋してまとめたものです。














