過去最高の実績、支えた「知財」

▶【この記事の後編】オリオンビールに続け! 塩製造・シママース本舗の挑戦 ロゴは新たな “塩田” になるかー 県内企業IPビジネス最前線

いちビールメーカーのロゴが、今や沖縄を象徴するアイコンへと変貌した。長く沖縄に住む者から見ても「一過性のブーム」とは言い難い。それほど、この現象はおさまるどころか広がり続けている感がある。

その実態は、2026年3月期のオリオンビール決算でも確かめられた。オリオンビールが今年5月に発表した2026年3月期の連結決算は、売上高297億1300万円、営業利益は前年同期比で24.0%増えて43億1400万円と、4年連続の最高益を更新した。決算会見の場で、社長の村野一氏はこう語った。

「収益性が、1年という単位ではなかなか到達できない状況で上昇できた。この4年間仕込んでいたものが花開いた」

単なる企業グッズを超えた商品数が展開されるオリオン関連商品

その “花” のひとつが知財事業だ。決算説明資料によれば、2025年3月期、この分野(ライセンス部門)の売上高は3億7600万円(13か月計上分、12か月換算では3億4800万円)、ライセンシー数は64社に達した。2019会計年度からの年平均成長率は37.4%という驚異的な成長率だ。しかも、村野氏に言わせればライセンス収入は「売上イコール粗利益のようなビジネス」であり、製造業特有のコスト構造を持たない。