「ピアノは妻の生きていた証」

高橋ゆり子さんのグランドピアノ 【さらに画像を見る】

夫の康男さんは、ゆり子さんの遺した言葉に、はじめは複雑な思いもあったといいます。

(高橋康男さん)
「このピアノは、私にとって妻そのものです。妻が遺したノートに『グランドピアノを幼稚園へ寄付』と書かれていたので、その思いはかなえてあげたいと考えていました。

しかし、このピアノを手放すことは妻の生きていた証を消すようで、実際に送り出すことができず、2年という時間が過ぎました。3回忌を迎える今、ようやく妻の願いをかなえようと決心することができました。

寄贈先の幼稚園は、妻や私たち家族にとって、多くの思い出が詰まった特別な場所です。長男と次男もお世話になり、当時の先生が今は園長先生として迎えてくださることにも、不思議なご縁を感じています。

このピアノが、これからは子どもたちの歌声や笑顔に包まれながら、大切に弾き継がれていくことを願っています。それが妻の願いをかなえることであり、私にとって何よりの供養になると思っています」