グローバルサウスを取り込む対米戦略

習主席の演説に「中国がグローバルサウスの要望に応え…」というくだりがありました。中国は自らを「新興国・途上国の牽引車」と位置づけ、様々な投資や支援を行ってきました。これらグローバルサウスの国々が発展・成長していくうえで、AIは大きなツールになります。

アメリカに次ぐAI大国である中国は、今度はAIを通じてグローバルサウスへの影響力を拡大したいと考えています。当然、アメリカへの対抗手段としてAI開発を急ぐとともに、ルール形成の主導権も握りたいわけです。

「世界AI協力機構」という名称を聞くと、同じく中国が主導する地域協力組織「上海協力機構」を連想してしまいます。2001年に発足(前身組織の設立は1996年)した上海協力機構は、軍事や経済などの協力をうたい、欧米主導の国際秩序への対抗軸という性格が強いものです。

それから30年後にやはり中国が音頭を取って生まれた「世界AI協力機構」も、名称が似ているだけでなく、欧米に対抗しようとする色彩が同じように強いように映ります。