初案は「お盆前の8月12日」だったが、その日は…

山の日誕生のきっかけは、1995年に制定された海の日です。「海の日があるなら山の日も」という機運から、2010年に日本山岳協会など山岳5団体が「山の日制定協議会」を設立し、超党派の議員連盟が制定を進めました。

2013年6月30日、議員連盟の総会には「6月上旬」「海の日の翌日」「お盆前」「日曜日」の4案が出され、お盆休みと連続させやすいという理由で「お盆前の8月12日」案が採用されました。祝日の趣旨である山への感謝ではなく、連休の組み立てやすさで日付が選ばれたわけです。

ところが、8月12日には重い意味がありました。1985年8月12日、日本航空123便が群馬県の御巣鷹の尾根に墜落し、520人が犠牲になった日です。単独の航空機事故として世界最多の犠牲者を出したこの事故の慰霊登山は、それ以降、毎年8月12日に行われています。

12日案に対し、墜落現場がある群馬県の大沢正明知事(当時)は2013年11月6日の記者会見で「(遺族らの)心情を考えれば見直してほしい」と述べ、反対する意向を示しました。

群馬県選出の国会議員からも見直しを求める声が上がり、議員連盟は11月22日の総会で、1日前倒しした8月11日を山の日とすることを決めました。つまり8月11日という日付の実質的な意味は、「お盆の直前で、かつ8月12日ではない日」です。

8月12日は鎮魂の日です