スギ花粉症対策としての無花粉スギ

スギ花粉症は我が国の深刻な社会問題であり、花粉発生源対策として無花粉スギを含む花粉の少ないスギ苗木を使った植替えが促進されています。無花粉スギへの植替えは、森林の二酸化炭素吸収機能を維持しつつ、花粉を飛散させずに木材資源を確保できる有効な対策とされています。

無花粉スギでは、雄花が形成されても正常な花粉ができません。この性質は遺伝しますが、種子から苗木を作る場合、親の組み合わせにより無花粉になる個体と花粉を出す個体が一定の割合で混ざって現れます。さらに、スギが実際に花粉をつくるかどうかを確認するには数年間育てる必要があるため、苗木段階で無花粉個体を選抜するには、花粉をつくらない性質をDNAレベルで正確に判定する技術が重要となります。