福島県郡山市の西田町ではいま、「干しいも」作りが最盛期を迎えています。

水津邦治アナウンサー「干しいもと言えばサツマイモなんですが、なぜか”きのこ”です」

今が旬の干しいもを作っているのは、郡山市西田町にある「きのこ総合センター」。

なぜ「きのこ」センターで「干しいも」かと言うと、震災の前までは、その名の通りきのこの栽培を主に行っていましたが、原発事故のあと出荷が制限され、栽培を続けることが難しくなったためです。

そこで、10年ほど前から、冬場は吹きおろしの風が強いなど気候が適している干しいも作りに転換しました。

寒さが厳しい今、生産最盛期を迎えています。

こちらで作られている干しいもは、収穫したサツマイモを1か月ほど貯蔵して、甘みが増したところでイモをふかし、皮をむいて厚さを切りそろえます。

そして、機械で乾燥させて、12棟あるビニールハウス一面に並べ、さらに天日に3日から4日程度さらして仕上げます。

ただ、今悩み事もあるといいます。

きのこ総合センター・佐藤正親会長「燃料の高騰によって、燃料代によるコストが高くなっていることもひとつの悩み」

燃料代の高騰により、商品は去年と比べおよそ1割ほど値上げしたということです。

気になるのがそのお味、さっそく頂いてみることに・・・。

水津アナ「出来立ての干しいもいただきます。口に入れた瞬間に甘い香りが漂って、すごく柔らかくておいしいです。まさにスイーツです」

その甘さの秘密は、サツマイモの中でも甘味が強い「紅はるか」。

今は機械乾燥が一般的だといいますが、天日干しすることで、さらに糖度が高くなり、甘い干しいもに仕上がるんだそうです。

きのこ総合センター・佐藤正親会長「畑が紅はるかに適している。いいイモを採って上手な乾燥をするということがおいしさの原因と思います」

今は、地元の西田町産のサツマイモを半分程度使っているといいますが、今後は100%にすることが夢だといます。

干しいも作りは3月上旬まで続くということです。

従業員のみなさん「西田町の干しいもおいしいよ!」



「きのこ総合センター」では、大きさや種類によって1袋500円から1500円程度で直接買うことができますが、ネット販売も行っているということで、全国から注文があるということです。