日本の伝統芸能「狂言」、歌舞伎などに比べるとなかなか観る機会が少ないですが、黒部市に30年間毎年この「笑いの芸術」を届けている人がいます。95歳で舞台に立ち続ける人間国宝、野村万作(のむら・まんさく)さんです。

室町時代から続く日本の伝統芸能・狂言。庶民の日常生活を滑稽に描くセリフ劇で、笑いを通して人間の普遍的なおかしさを描き出します。

この「笑いの芸術」を黒部に届け続けているのが、狂言師の野村万作さん(95)です。毎年、国際文化センター・コラーレで狂言を披露しています。

ことしは、あいにくの雨で野外の能舞台からホールの公演に変更となりました。

野村万作さん
「3度に1度は雨にぶつかってますから、何ともないですよ」

野村家とコラーレのつながりは、1995年のコラーレ開館から。水辺に浮かぶような能舞台は、万作さんが監修しました。

野村万作さん
「設計する方にも会ってどういうのを作ったらいいかと、松の絵なんかについても相談されながらやりましたから。能舞台を作って、オープニングに私どもがやったということは大変ありがたいご縁だったんですね」

オープン翌年から、晴れた日は野外の舞台で、雨天の場合はホールで、30年間、公演を行ってきました。

万作さんと息子の萬斎さんに、今では孫の裕基さんも加わり、3代で黒部に狂言を届けています。

狂言の魅力について、野村萬斎さんは次のように語ります。

野村萬斎さん
「狂言の主人公はみんな『このあたりの者でござる』と自己紹介するんですけど、黒部にもいそうな人だし。いつでもどこでもいるような人間の生き様を描いている」