企業が奨学金を肩代わり 将来の選択肢を広げるきっかけに

藤森祥平キャスター:
こうした中で、企業が従業員の代わりに返還する“肩代わりする制度”が注目されています。

企業が直接、日本学生支援機構に送金するもので、▼経費の一部として認められるため課税が優遇され、▼取り組みが企業のイメージ向上につながり、離職率が低下するなど企業側にとってもメリットがあります。

こうした取り組みを導入している企業が増えていて、2026年3月時点で4852社にのぼるということです。

教育経済学者 中室牧子さん:
実は2000年代の後半、アメリカで債権者側の事務手続きのミスで、奨学金が帳消しになる人が出ることがありました。

奨学金が帳消しになった人・ならなかった人のその後を比較すると、奨学金が帳消しになった人は、職業や居住地の選択で非常に収益性の高い選択をして所得が上がったという調査結果もあります。

つまり、若い人たちが奨学金を抱えた制約下で暮らしていると、本人の希望に沿った選択が十分にできず、その結果自分の能力を生かしきれていないということなのではないかと思います。

こうした企業の取り組みを通じて、若い人たちの負債を減らすことは、若者の能力を最大限活かすという意味でも、非常に社会的意義のあることだと思いますよ。

藤森祥平キャスター:
精神的な負担も大きいということですね。

教育経済学者 中室牧子さん:
思い切ったチャレンジができないということに繋がってしまうのかもしれません。

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<プロフィール>
中室牧子さん
教育経済学者 教育をデータで分析
「教育にエビデンスを」慶應大学・教授