大阪・道頓堀のビル火災。タバコの不始末が原因とみて男性を書類送検です。

去年8月、大阪・道頓堀にある6階建てと7階建てのビル2棟が焼け、消火活動にあたっていた浪速消防署の森貴志さん(当時55)と長友光成さん(当時22)の2人が死亡しました。

この火事で7月14日警察は、たばこの吸い殻を捨ててビルに燃え移らせ、建物を損傷させた重過失失火の疑いで当時ビルに入っていた飲食店元従業員の男性(35)を書類送検しました。

去年12月に公表された大阪市消防局の報告書によりますと、火災当時の状況はこうです。

西側ビルの地上付近から出た火は、外壁に設置されていた室外機に燃え移り、火の勢いが強まります。さらに火は屋外広告をつたって建物の上部へ一気に延焼。隣のビルの屋外看板にも燃え移り、5階の窓から室内に火が入ります。この部屋は機密性が高かったことから、酸素が急速に消費され火の勢いは一時的に衰えます。

当時、亡くなった2人を含む隊員3人は消火活動を行っていました。ところが、真下の5階で別の隊員が部屋の扉を開けた時、火災で酸素が不足していた空間に空気が一気に流れ込んだことで急激に爆発する「バックドラフト現象」が発生しました。

消火活動中の消防隊員2人が亡くなったビル火災。発生から1年弱の14日、警察はビル付近で捨てられたタバコの不始末が火災の原因と断定しました。警察によりますと、周辺の防犯カメラの映像などから男性の関与が浮上したということです。

警察はタバコの吸い殻を捨ててビルに燃え移らせ、建物を損傷させたとして起訴を求める「厳重処分」の意見を付けて、重過失失火の疑いで書類送検しました。警察は男性が容疑を認めているかどうか、明らかにしていません。

この発表を受け亡くなった森さんの遺族は「出火原因が人災とわかり、悔しい気持ちがさらに強くなり、やり切れない気持ちでいっぱいです」とコメントしています。