この春から夏ごろにかけ海への放出が決定した福島第一原発の「処理水」について政府は、17日に都内で流通業者などに対して安全性を説明するシンポジウムを開きました。

政府は、福島第一原発の「処理水」について、「今年春から夏ごろ」に海洋放出を開始する方針を決めています。
こうした中、17日、政府は都内で、処理水の安全性などに関するシンポジウムを開き流通業者など関係者およそ400人が参加しました。

シンポジウムでは、政府の担当者や有識者などが、処理水に含まれる放射性物質「トリチウム」の性質など説明したほか、処理水の海洋放出が、水産物などの食の安全に影響が出ない放出方法であることを解説しました。

日本わかめ協会事務局・大場加奈子さん「できることなら放出はしていただきたくないというのはある。(放出後も)少しでも『おいしいな』と食べて安心して食べていただけるようなものを提供できるように私たちはがんばっていかなくてはいけないと考えている」

食品関係者「放射性物質とかについてもっと理解を消費者に持っていただいて消費者はたぶんこういう報道を見て美味しい魚を待っていると思う」

政府は、3月にも、福島県いわき市で同様のシンポジウムを開くということです。

処理水の海洋放出を巡っては開始時期が近づくなか、漁業者をはじめ関係者の理解を得られるかが、今後の焦点となっています。