楽天イーグルスの新人選手たちが、東日本大震災の被災地の一つ宮城県南三陸町を訪れました。選手たちは防災意識を高めるとともに「勇気と希望を与えたい」と被災地にある球団の一員として、自覚を新たにしていました。

南三陸町を訪れたのは、ドラフト1位の荘司投手を始め、新たに入団した選手10人で、佐藤仁町長が出迎えました。
最初に向かった南三陸311メモリアルでは、発災直後の映像などを視聴。町民らの証言を通して命を守るために必要なことを学び防災意識を高めていました。

震災当時、小学校4年生だった荘司投手は。

ドラフト1位 荘司康誠投手:
「どこか他人事のようなところがあったが、いざというときに日ごろの備えが力になることが分かったので、今からできることを少しでもやっていきたい」

その後、向かったのは震災復興祈念公園。ここで慰霊碑に花を手向け犠牲者に黙祷を捧げました。


また、43人が死亡・行方不明となった町の旧防災庁舎では、この場で自らも被災した町長が当時の状況を説明しました。

佐藤仁町長:
「ここで43人がいなくなった、助かったのは私を入れてたったの11人」


選手たちは津波に遭遇した町長の実体験を真剣に聞き入っていました。

福島出身ドラフト4位 伊藤茉央投手:
「絶対に忘れてはいけないと思うし、亡くなられた方々のためにも震災の事を受け継いでいかないといけない」

こう話すのは、東北・福島出身の伊藤投手。被災地訪問を通してプロ野球選手として果たすべき使命を改めてかみしめていました。

伊藤茉央投手:
「10年前に(楽天が)優勝した時、私も勇気や希望をもらったので今度は自分がそれを与えていく立場だと思うので少しずつ返していければいい」



16日は、春季キャンプのメンバー振り分けも発表されました。1軍には則本投手、浅村選手ら主力をはじめ、ルーキー5選手が入りました。一方で早川投手、銀次選手、西川選手2軍でのスタートとなります。