「血さえあればいい 前近代的な論理」国民の総意はどこへ?
名古屋大学 日本近現代史 河西秀哉教授
「『国民の理解を』と言われたことは、よほど思うことがあったのだと思う」
こう推し量るのは、天皇制を研究する河西秀哉教授。
名古屋大学 日本近現代史 河西秀哉教授
「象徴天皇というのは、日本国憲法にも書いてあるように、国民の総意に基づくと。国民に全然開かれてないままに、なし崩し的に議論が進んでいる」
男系男子の血統を重んじる制度設計は、今後も男子を産むことや、養子に入ることなど、当事者に極めて重い精神的な負担を与えかねないと危惧する。

名古屋大学 河西秀哉教授
「今回の政府与党が出した案は、非常に非人間的。皇室の人たちのことをどこまで考えているのかイデオロギー先行で、頭の中で考えた話になっている」
天皇を神とまつり上げ、戦争に突き進んだ時代のあと、新しい憲法では第一章第一条で、天皇の地位をこう定めた。

「天皇は、日本国の象徴であり、日本国民統合の象徴であって、この地位は主権の存する日本国民の総意に基く」

戦後の皇室は、「国民と苦楽を共にする」という在り方を模索してきた。
日下部キャスター
「今回の議論の中で、何か大切なことが抜け落ちている?」

名古屋大学 河西秀哉教授
「“私たちにとって天皇とは何なのか”ということが一番抜けていると思う。被災地訪問や、いろんなことも含めて公務をされてきて、国民がこういうふうに自分たちを受け入れてくれている、こういうふうに理解してくれていると見ながら今までやってきた。
今の政府のあり方というのは、もうそんなものはどうでもいいと、とにかく“血”さえあればいいという、その論理は非常に前近代的」














