小渕優子氏辞任で自民党内に走る激震――小野寺税調会長の“本音”とは
4月減税の雲行きを怪しくしているのは、野党の反対だけではない。自民党内からも批判の声が次々とあがっている。
6月25日、自民党の税制調査会が開かれ、党内の意見集約が行われた。

猪口邦子参議院議員は「苦しいときの食品および飲料についての消費税の引き下げ、これについて寄り添う党の姿でありたい」と賛成の立場を示した。
一方、西田昌司参議院議員は「2年間限定で、食料品の消費税に相当する金額を給付で国民に渡す」べきであり、「1%の消費税は良い案ではないと思う」と明確に反対した。大岡敏孝衆議院議員も「消費税をポピュリズム的に上げたり下げたりしてしまうと本当に社会に混乱をきたすことになる」と批判した。
さらに同日、より深刻な動きが明らかになった。自民党の小渕優子税調副会長が、税制調査会の「インナー」と呼ばれる幹部会合の職を辞任したい意向を周囲に伝えていることが報じられたのだ。財務副大臣の経験もある小渕氏が、消費税減税の方針に反対する姿勢を示した形だ。
インナーとは、税制調査会の中でも幹部が集まる中核的な会合であり、そこで意見集約されたものが税制調査会全体の方針となる。過去には、総理といえども踏み込めない「聖域」とも語られてきた組織だ。高市政権のもとで「内閣と一体となった税調」へと色合いが変化してきたと指摘される中、そのインナーのメンバーが離脱を選んだ意味は重い。
島本記者は「高市総理の方針に反旗を翻すような姿勢にも見える。消費税の議論に暗雲が立ち込めてきた感じがする」と受け止める。
さらに注目すべきは、国民会議の議長を務める小野寺税調会長自身も、実は消費税減税に「慎重」な姿勢であることだ。
政調会長時代には「消費税は社会保障の重要な財源」と明言し、消費税減税に消極的な立場だった。総理の意向で国民会議を取り仕切る立場にありながら、本音では慎重論者である小野寺氏は「かなり難しい舵取りで、板挟みにある状況」だと島本記者は指摘する。
現在の自民党内の雰囲気について、島本記者は「消費税減税に懸念を持つ幹部は少なくない。小渕さんのように自分の意思で行動する議員が出てくると、『私も私も』という形になる可能性はある」と分析する。
党の公約を盾に突き進もうとする執行部と、内心で慎重論を抱える議員たちの間で、自民党は今、一枚岩には程遠い状況に置かれている。














