「立憲×維新の連携」を気にする自民

自民・茂木幹事長

臨時国会閉会後の12月半ば、自民党の茂木幹事長と維新の遠藤国対委員長が議員会館の一室で向かい合っていた。会合は茂木幹事長が持ち掛け、遠藤氏によると、この日は通常国会における「維新と立憲の連携」について話が及んだという。

“野党の分断”を意識したのか、遠藤氏は立憲との関係について「いきなり“さよなら”って言うことはできない」と答えたと話す。維新内部でも立憲との「共闘」をめぐっては、大阪府議団が一時「断固反対」の姿勢を示すなど混乱したものの、先の臨時国会を通じて大きな成果を残し、野党第一党である立憲と連携することの「うま味」も実感した。

党としてここで方針を変えることは道理が通らないというわけだ。維新の立場に茂木幹事長も理解を示したというが、同時に大阪・関西万博やIR(カジノを含む統合型リゾート)への“協力”を念押しすることも忘れなかったという。大阪を地盤とする維新にとって、万博やIRの成功はまさに「生命線」とも言え、自民党との対立は避けたいのが本音だ。