今月9日、大阪・淀川の河口付近に迷い込んだ巨大なクジラ。「ヨドちゃん」の愛称もつくほど人気者になりましたが、12日、死んでいるのが確認されました。惜しむ声が聞かれる中、今後クジラはどうなるのか?地元の博物館から「骨格標本として展示したい」との声も上がっているということですが、その場合、どういう作業が行われるのでしょうか。専門家に聞きました。

■淀川の迷いクジラ「ヨドちゃん」死ぬ…子どもたちからも惜しむ声

クジラを見に来た男の子(9日)
「外国とかにいると思っていたので、まさか日本で見られるとは」

大阪・淀川の河口付近に突然巨大なクジラが現れたのは1月9日。大阪湾に迷い込んだとみられます。時折、潮をふき、ひれを水面に出す様子も確認されました。

ただ見守ることしかできず、巡視艇による監視活動が続く毎日。

クジラはすっかり人気者になり、淀川にちなんで「ヨドちゃん」の愛称もつきました。

木村圭佑記者(11日)
「大阪・西淀川区にある公園では、ヨドちゃんの姿を一目見ようと多くの人が集まっています」

クジラを見に来た男の子
「ほんまや、おるおるおる」「ガチや」
「かっこよかった。でもクジラ弱っていてかわいそう」

ヨドちゃんに異変がみられたのは11日の夕方ごろ。潮をふくなどの動きがみられなくなったのです。近くでヨドちゃんをみた専門家は…

大阪市立自然史博物館 外来研究員 鍋島靖信さん(12日)
「死んでますね、残念ながら。もう外海にいたころから体の調子が悪くなって、餌を食べられない、そういう状況で泳ぐ力も落ちてきたので流されてきたのだろう」

13日、大阪市が現地調査を行い、午前11時10分、ヨドちゃんが死んでいるのを確認しました。

ーー死んでしまったという話があります

ヨドちゃんを見に来た女性「そんなこと言わないでほしかった…悲しい」

ヨドちゃんを見に来た親子
「死んだと聞いたんで最後に会いに来ようかって。娘がずっと『クジラさん帰れるかな?』って聞いてたんで。寂しいな?」

大阪市によりますと、ヨドちゃんはマッコウクジラで体長は約15メートル、性別はオスとみられるということです。

大阪市の松井市長は「関係局と協議し、速やかに方法を考えて処理したい」としています。