約7500人が訪れるなか、賑やかな祭りばやしが響きました。
青森県五所川原市で20日(土)に「奥津軽虫と火まつり」が行われました。

2026年は7年ぶりに中心街での運行が復活。
五穀豊穣と天下泰平を願う、“地域の祭り”が完全な形で帰ってきました。

神明宮で執り行われた「採火式」。
宮司によって厳かに火が起こされ、「たいまつ」が灯されます。

54回目を迎えた「奥津軽虫と火まつり」の開幕です。

五所川原青年会議所 工藤智哉 理事長
「今年何としても公道での運行を再開したい。青年会議所の全メンバーの思いを結集して、本日この日を迎えることができました」

日が暮れ始めた午後6時半、五所川原市の中心街では7年ぶりの運行が始まりました。荒馬に見立てた木の枝を先頭に、宮司と実行委員会の代表が「たいまつ」を担いで通りを歩きます。

続いて、囃子と太鼓が奏でる祭りばやしのなか、運行団体が河川敷までの約1kmのコースを虫人形をのせて練り歩きます。沿道には、市民を中心に多くの人が詰めかけ、運行を見届けました。

五所川原市民
「私もここに生まれて何十年となる。まつりは大好きだし、もっと大きくしてほしい。全国に広めたい」

五所川原市民
「去年も見に来たけれども、あちらの広いところだったので、(中心街運行を)ちゃんと見るのは初めてです。この時期になると、みんな『虫おくり』と言い出すので、楽しみにきました」

「(子どもは)2歳4か月です。いいお顔をして?」
(にっこり笑う子ども)

まつりは、1964年に上皇の弟 常陸宮正仁さまと、旧弘前藩出身の津軽華子さまとのご成婚を祝すために各地で行われていた「虫おくり」を、集めて披露したのがきっかけでした。

その9年後に、当時の青年会議所が新たな魅力として「火」を取り入れ、現在のまつりの形ができました。

コロナ禍で2019年を最後に中心街運行が途絶えたため、この日は運営側が運行の方法を模索しながら行いました。

立佞武多が電線にかかるトラブルもありましたが、無事に会場の河川敷に到着しました。

「弥栄(いやさか)」のかけ声とともに、「たいまつ」が火に投げ込まれていきます。

運行に参加した地元の小学生も願いを込めて制作した「紙の灯籠」を火に捧げます。

そしてまつりはフィナーレへ―。

高さ20mほどの2体の巨大な虫人形に火が放たれると、暗闇の中で虫人形が炎に包まれる「昇天」を迎え、辺りを明るく照らしました。

訪れた人
「こういうふうに見たのが初めてなんです。すごくよかったです。郷土芸能などそういうのを見られて」

訪れた人(子ども)
「楽しかった」
Q.花火はどうだった?
「すごかった」

奥津軽虫と火まつり 大澤慎司 実行委員長
「私の中では、子どもたちに見せたい景色の一つだったので。7年ぶりというものを小学校1年生の子は見ていない景色だったので。これが少しでも広がって、今後のまつりの伝承につながっていけばいいのかなと」

時代とともに形を変えながら五穀豊穣と天下泰平を願ってきた虫と火まつり。

伝承への思いは、次の世代に引き継がれていきます。

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