2024年4月に発生した、北海道旭川市・神居古潭(かむいこたん)で当時17歳の女子高校生が川に転落して死亡した事件。
監禁、殺人、不同意わいせつ致死の罪に問われている内田梨瑚被告(23・事件当時21)の裁判員裁判は、22日に判決(求刑・懲役27年)が言い渡されます。

事件発生から約2年。8回にわたる公判で内田被告は、問われる罪にどう向き合ったのか、裁判員裁判の経過を振り返ります。

画像の無断投稿から始まった悲劇

内田梨瑚被告 SNSより【この記事を画像で詳しく見る】

起訴状などによりますと、旭川市の無職・内田梨瑚被告(23)は、2024年4月、自分が写った画像データを無断でSNSに投稿した当時17歳の女子高校生を車に乗せ、暴行するなどして監禁。その後、旭川市内の神居大橋で服を脱がせて動画撮影をしたうえ、橋の欄干に座らせ「落ちろ」「死ねや」などと言い、川に落として死亡させた、殺人と不同意わいせつ致死、監禁の罪に問われています。

5月25日に始まった初公判の罪状認否で内田被告は、「私には殺意はありませんでしたし、橋から落下させていません」などと述べ、殺人について否認しました。
また、内田被告の弁護人は、監禁については争わないとしたものの、不同意わいせつ致死と殺人は成立しないと述べ、2つの罪について争う姿勢を示しました。

初公判の内田梨瑚被告(旭川地裁・5月25日)スケッチ【この記事を画像で詳しく見る】

検察側は、冒頭陳述のはじめに事件の経過を説明。

発端は2024年4月18日夜、女子高校生が内田被告の写った画像を無断でSNSに投稿したことでした。これを知った内田被告は激しく憤り、共犯者である受刑者の女(当時19)や少年(当時16)らを巻き込んで女子高校生への追及を始めます。

内田被告は女子高校生に対し、示談金名目で50万円を要求。さらに少年に暴力団構成員の振りをさせて電話で脅迫するなどし、同日夜、留萌市の「道の駅るもい」に女子高校生を呼び出しました。

内田被告らは女子高校生を車に乗せ、留萌市から旭川市へと移動。車内で女子高校生の携帯電話を取り上げ、逃げようとする女子高校生に暴行を加えたとされています。

19日未明、旭川市内のコンビニに立ち寄った際、女子高校生は店員に「助けてください。通報してください」と助けを求めました。しかし、内田被告と受刑者の女は女子高校生を無理やり店外へ引きずり出し、さらに激しい暴行を加えます。通報によって警察が来ることを恐れた2人は、人目の付かない場所でさらに制裁を加えるため、女子高校生を旭川市郊外の神居古潭へと連れて行きました。

神居古潭に到着後、2人は女子高校生の衣服を全て脱がせて土下座させ、その様子を動画で撮影。その後、神居大橋で暴行を加え、高さ約1.2メートル、幅約15センチの欄干の上に女子高校生を座らせました。最終的に女子高校生は約10メートル下の石狩川へと落下し、溺れたことによる窒息で死亡しました。

裁判員裁判は、内田被告の行為がどのような罪に該当するのか、主に4つの争点で進められました。

冒頭陳述では、検察側、弁護側のそれぞれが争点について主張しました。