アメリカとの緊張状態を抱えながら初戦を迎えたイラン代表ですが、現地に住むイラン系住民からはワールドカップへの出場に応援や抗議など様々な意見が聞かれました。
記者
「まもなく試合開始となりますが、スタジアムのゲートには大勢の人が集まっていて、イラン代表の出場に抗議の声をあげています」
ロサンゼルスのスタジアム周辺に集まったのは、アメリカに住むイラン系住民です。
イラン代表の出場に反対する人
「現政権はチームを送り込んできましたが、彼らはイランの国民を代表してはいません。チームが代表しているのは国民を抑圧している者たちです」
彼らの多くは1979年のイラン革命後に迫害などを理由にアメリカに逃れてきた人々で、現体制のもとに結成されたチームは“到底受け入れられない”と訴えます。
一方、開催国が戦闘状態にある国を受け入れるのは、ワールドカップ96年の歴史で今回が初めて。イラン代表は練習拠点の変更を余儀なくされたほか、関係者のビザが発給されないなど混乱もありました。
試合を観に来た人
「不公平です。イランチームは他のチームと平等な状況ではありませんでした」
ようやく迎えた初戦で、中には純粋に母国のチームを応援したいという人も。
試合を観に来た人
「私たちはチームを応援するためにここにいます。サッカーの試合に政治的な見解を持ち込むつもりはありません。(デモは)全く別の問題を一緒にしているだけです」
「恥を知れ!恥を知れ!」
試合会場に向かう人々に対しデモ隊が非難の声をあげる場面もあり、コミュニティとして一枚岩になれていないのが実情です。
ロサンゼルス郊外で活動するイラン系住民のアマチュアサッカーチームからも複雑な思いが聞こえてきます。
イラン系住民
「選手たちはサッカー場にいただけで、戦場に立ったこともなければ、誰かに暴力を振るったこともないはずです。彼らは板挟みにあっていて、気の毒に思います」
今回のワールドカップでコミュニティとして結束することは不可能だろうとしながらも、望みは捨てていません。
イラン系住民
「私たちにできるのはスポーツが人々を一つにしてくれると希望を持ち、信じることだけです。信じない限り、実現しませんから」
イラン代表はグループリーグの試合すべてをアメリカで行う予定で、引き続きピッチの内外で注目が集まりそうです。
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