「ミュトス5」「フェイブル5」提供停止 IT大手がセキュリティの懸念指摘

藤森祥平キャスター:
アメリカ政府が、国家安全保障上の懸念から、外国人の利用を制限する「輸出管理措置」を発出し、6月9日に提供開始された「クロード・フェイブル5」「クロード・ミュトス5」について、6月12日に全世界で提供停止されました。

「ミュトス5」「フェイブル5」はどういったものなのでしょうか。

TBS CROSS DIG 企業・産業コンテンツ担当 中川雅博 記者:
「ミュトス」は4月にプレビュー版が出され、サイバー攻撃能力が極めて高く、悪用される懸念があるので、一部企業に限定公開されてきました。

今回、一般向けにサイバー攻撃などの能力を意図的に落とすなどの安全策を講じてリリースされたのが「フェイブル5」。全世界の一般ユーザーが使える状態になりました。

AI自らプログラミングする能力が極めて高く、複雑な問題の処理やAIエージェントを操る能力の高さが注目されています。

▼ミュトス5
・サイバー攻撃に悪用懸念
・一部企業などに限定公開

▼フェイブル5
・一般向けに安全対策強化
・全世界に公開
※基本モデルは同じ

実際に使ってみると、以前のモデルでは、プロンプトと言われるものを細かく入力していたのですが、ざっくりとした指示でも理解してくれるという印象を持ちました。

小川彩佳キャスター:
そうしたAIをアメリカ政府が停止した背景には、何があるのですか?

TBS CROSS DIG 中川雅博 記者:
アメリカメディアによると、IT大手のAmazonなど複数社が、特定の指示を「フェイブル5」にすると、サイバー能力の機能制限を回避できるような、セキュリティ懸念があると指摘しました。

これを受けて、アメリカ政府が輸出管理措置を出したということで、政府側はセキュリティ懸念を深刻に見ている可能性があります。

一方で、アンソロピック社側など、サイバーセキュリティの一部の研究者はそこまで深刻ではないと見ていて、安全対策に関する認識の違いが生じているようです。

また、アンソロピック社の姿勢が政府の怒りを買った可能性もあり、すれ違いが深刻になっていると言えます。情報が限られている状態で、何が起こっているのか分かりづらい状況です。