安全対策を組み込んだ「フェイブル5」 提供開始から3日後に停止なぜ?

例えば、金融機関へのサイバー攻撃に利用されれば、私たちの預貯金が盗み取られるおそれがあります。

さらに、鉄道や電力といった社会インフラが標的となれば、その機能が停止し、私たちの暮らしに大きな影響を及ぼす可能性もあります。

こうしたことから、4月に発表された「ミュトス」は、アメリカ政府やGoogle、NVIDIAなど約50の企業や組織に限定して提供されてきました。

そして、利用を始めた企業などが1か月間運用した結果、ソフトウェアの重大な脆弱性が1万件以上見つかったと発表していました。

6月2日、片山大臣は日本政府や一部の金融機関に「ミュトス」へのアクセス権が付与されたことを明らかにしていました。

片山さつき金融担当大臣(2日)
「アンソロピック社のもたらす脅威に世界が震撼している。最先端の準備にたてることを喜ばしく思っている」

そして9日、安全対策を組み込んだとして、「ミュトス」と同等の性能を持つ「フェイブル5」について、一般向けの提供を開始していました。

しかし、そのわずか3日後。アンソロピックはアメリカ政府からの命令を受け、「フェイブル5」と「ミュトス5」の提供を停止すAnthropicると発表。

政府からは国家安全保障上の懸念について、具体的な説明が無かったとして不満をあらわにしました。

AI企業「Anthoropic」
「政府は透明性や公平性などに基づいてのみ、アクセス制限の権限を持つべきだ」

突然の発表に日本政府は15日…

木原稔官房長官
「内容については現在、担当部局で精査中」

アメリカ政府が下した異例の停止措置。その背景に何があったのでしょうか。