米とイラン“合意成立”の背景は?「核問題」については溝埋まらず

Q.合意の背景にはどのようなことがあるのでしょうか?

ワシントン支局長 涌井文晶記者:
トランプ大統領は、G7サミットが開かれるフランスに向かっています。

トランプ大統領はG7の場で、今回の合意について「歴史的な成果だ」と誇るとともに、ホルムズ海峡の安全な航行確保に向けて、各国に艦船の派遣などの協力を求めるものとみられます。

トランプ大統領は、「ホルムズ海峡の解放」を成果として誇っていますが、これはそもそもアメリカがイランを攻撃しなければ存在しなかった問題です。

トランプ氏は国際法違反と指摘される先制攻撃を行って、イランの無条件降伏を狙いましたが、ホルムズ海峡の事実上の封鎖という逆襲の前に為す術がなく、当初に目指したより大きく後退した形でイランと合意するしかなかったというのが実態と言えます。

Q.「核問題」が課題だといわれていますが、どのように見ていますか。

ワシントン支局長 涌井文晶記者:
アメリカとイランの溝は大きく残ったままで、最終的な決着に向けた道筋は全く見えないまま先送りしたというのが実情だと思っています。

特に濃縮ウランの問題が最大の焦点ですが、両国の立場の隔たりは全く埋まっていません。

また、イスラエルがレバノンに対する攻撃を繰り返していて、停戦状態が維持されるか分からないという、非常に不安定な状況での交渉が続くことが見込まれます。