2021年東京オリンピック・自転車競技のトラック種目女子オムニアム銀メダリスト、梶原悠未(29、TEAM Yumi)が静岡県・伊豆ベロドロームで開催されている全日本選手権で3年ぶりの優勝を果たした。「一戦一戦、集中して挑んで最後に優勝をつかめてうれしい。ロサンゼルス五輪、アジア大会に向けて全日本チャンピオンの称号は絶対に欲しかったので獲得できて良かった」とレース後に喜びを語った。
オムニアムは、1日で4種目を行い、各種目で得た合計ポイントで争う。スクラッチ、テンポレース、エリミネーション、ポイントレースの順で行っていく。優勝争いは梶原と今年4月のワールドカップで初の金メダルに輝いた内野艶和(24)との一騎打ちになると予想されたが、その通りの展開となり最後の瞬間まで結果が分からない接戦となった。
今大会は少人数の9人で行われたため僅差のまま3種目目のエリミネーションを終え、暫定トップに立ったのは梶原。2位の内野に2点差をつけ、最終種目のポイントレースへ。このレースはトラック80周、合計20㎞を走り、10周ごとに上位4位までに順位点が与えられる。暫定ポイントが加算され、総合ポイントが最も多かった選手が優勝となる。
際立ったのは梶原の走りだ。「内野選手をしっかり見て、彼女のアタックを逃さないようにした」と内野を徹底マーク。最近は究極の集中状態と言われる「ゾーン」に百発百中で入れるようになったと話す梶原が巧みなレース運びを見せて優勝。最後は5点差をつけて内野を圧倒した。
梶原は2年前の2024年大会で落車し、脳震とうと全身打撲のケガを負うアクシデントに見舞われた。「心がポッキリ折れてしまった。どん底にいた」と当時を振り返り、その頃からあきらめずに心の整え方を学んできたことが成果として現れた。「得意のスピードに持久力が加わり、どんな状況でも勝てると感じている。あの時、心折れずに前に進んで優勝することができて最高の気持ち」と笑顔が弾けた。
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