「自分のようになってほしくなかった」…繰り返された虐待の「連鎖」
裁判では、事件に至るまでの道程と、エスカレートしていく男の暴力の背景が明かされた。
男はロードサービスの仕事に就いていたが、仕事でのミスが度重なり、それを理由に2024年8月に休職し、その後自主退職した。そのため、男が勤めていた会社内にある保育園に通っていた2人の子どもは退園せざるを得なくなった。
男の退職を機に、平日の昼間は妻(事件後に離婚)が働き、男がワンオペで育児を担う生活が始まる。しかし、男は徐々に育児へのストレスをため込んでいった。
特に死亡した男の子に対しては日常的に「バカ」などの暴言を吐き、「しつけ」と称して平手や拳で殴るといった暴力をエスカレートさせていった。
なぜ、息子にこれほど激しい暴力を振るったのか。男は被告人質問で、声を絞り出すように語った。
男は幼いころ「落ち着きがない」「食べ物をこぼす」という理由で、実父から叩かれるなどの虐待を受けて育っていた。14歳の時には、医師から発達障害の可能性を指摘されていたという。
かつて、自分が親から向けられた「しつけ」という名の暴力を、今度は自分の息子へと繰り返してしまっていた。














