「息子を大事にしなきゃ」牛の赤ちゃんと息子を重ね合わせる受刑者

2025年6月から国は、以前よりも受刑者の社会復帰を重視した「拘禁刑」を導入。網走刑務所が運営するこの農場では、14人の受刑者が寮で生活をし、牛の世話や農作業を通じて、命の大切さや、社会性を学んでいます。

この日は、膀胱炎にかかった牛に、薬の投与をするためのサポートを任されました。

刑務官
「足踏まれんなよ」

何度か試みますが、うまく縄をかけられません。見かねた先輩受刑者が縄をかけます。

鈴木受刑者(仮名)
全く分からない。これは分からないです」

先輩受刑者の作業をじっと見つめ、覚えようと必死です。

刑務官
「はい、いいよ。離れていいよ」

無事、牛への薬の投与が終わりました。動物を相手に苦戦する鈴木受刑者ですが、こちらの牛が気になっていました。妊娠中の牛です。

鈴木受刑者(仮名)
「(出産の)経験がまだないから、どんなもんなんだろうっていう好奇心と、死んじゃったりするときとかもあるらしい。それに対するドキドキですね」

5日後の朝、誰もいない牛舎で、牛の赤ちゃんが産まれました。

──子牛が産まれたときは?

鈴木受刑者(仮名)
「思っているより感動しました。生まれたなって。純粋にかわいいなって思ったし、自分の子どもが生まれたときのこととか考えました。思い出しました
息子を大事にしなきゃいけないなって強く考えるようになりましたね」

牛の赤ちゃんと自らの子どもを、重ね合わせます。