台風6号は列島に大雨や暴風による被害をもたらし、各地で復旧作業が続いています。すでに温帯低気圧に変わりましたが、早くも次の台風が発生する可能性も出てきました。

茨城県石岡市、午後9時前。あたり一面が暗闇に包まれる中、唯一、周辺を照らしていた明かりは、作業中の車両でした。

喜入キャスター
「茨城県石岡市です。台風の影響でしょうか、電線に屋根のようなものが引っかかっています。それを取り除く作業が行われている状況。住民が心配そうに見つめていますが、左側の店舗は電気がついていない状況になっています」

作業は夕方から始まったそうですが、難航しているのか、トタンのような屋根は電線に絡みついたままです。

近隣住民
「午後6時半…7時ぐらいから停電。黒いものが飛んできて、 覗いたら屋根がめくれあがっちゃってた」

その瞬間を、住民たちは目撃していました。正午ごろ、突風が吹いたといいます。

「いま火花が散りました」
「危ないなこれ」

危険を感じていた住民たちのそばで…

「うわっ!」
「怖い、怖い」

火花が出た衝撃で切れたのか、電線が垂れ下がっています。トタン屋根は、男性が経営する店から、はがれたものでした。

屋根を飛ばされた店
「両端でお店をやっているので、速攻で薬局とか、お母さんとかがいるので、『逃げよう!』『逃げよう!』と。上のトタンだけかと思ったら、断熱材から全部ひかれているので…。『終わったな』という感じ」

東京電力によりますと、午後10時半時点で、茨城県や千葉県など合わせておよそ6000軒が停電しています。

首都圏の通勤時間帯を襲った台風6号。

記者
「JR桜木町駅前です。風が強く、地面に強く打ち付けられた雨が流されていく様子が確認できます」

傘をたたみ、風に飛ばされないよう慎重に雨をしのぎますが、傘が裏返るほどの強い風が吹きました。

通行人
「(Q.傘がひっくり返るの何回目か)きょう5回目くらい」

JR東日本では、東海道線など複数の在来線で始発から運休や遅れが発生。通勤・通学客などに影響が出ました。

通勤客
「びしょびしょになると思って、着替えを持ってきた」

就活生
「前もって2時間前ぐらいに家を出て。電車が若干止まっているので、帰れるか心配」

3日朝、和歌山県南部に上陸した台風6号。和歌山県を流れる「古座川」には午前5時半ごろ、全国で初めてとなる「レベル5氾濫特別警報」が一時、発表されました。

東京でも、神田川や目黒川などに「レベル4氾濫危険警報」が一時、出されました。

東京は午前10時20分までの3時間で、6月の観測史上最大となる105ミリの雨を観測しました。

埼玉県上尾市では、道路が川のような状態に。足首の高さほどまで水につかっていました。

茨城県鉾田市でも、濁った水が道路を覆いつくしています。コンビニの駐車場も一面、冠水しました。

水戸市の建設工事現場。その足元では、囲いの壁を懸命に支える作業員の姿も。木々が大きく揺れ、激しい風が吹き付けました。

記録的な大雨は、土砂崩れも引き起こしました。

近くの住民
「突風でゴーっという音か、その後ドーンっていう変な音がしちゃったもんで、うちの前(の崖)が崩れたかと思った」

静岡県河津町では、土砂が住宅や線路内に流れ込みました。けが人はいませんでしたが、土砂が伊豆急行の線路をふさぎ、伊豆急行は復旧に相当の時間がかかるとの見通しを示しています。

各地では不安な一夜を過ごした人も…

記者
「午前7時すぎ、『高齢者等避難』が出ている沼津市内です。避難所には身を寄せている人が数多くいます」

静岡県では、開設された避難所に255人が避難しました。

避難した女性
「きのうの7時ぐらいかしら。子どもが早く行け行けってうるさいもんで」
「私1人だからね、子どもも市外に行っちゃって。主人が亡くなっちゃって今いないからね、それで1人で不安だからね」

一方、東京・青梅市では…

記者
「こちらの柵の裏側では、排水などの復旧作業が行われています」

台風による大雨で、貯水施設のポンプ設備が水没。一部の地域で断水や水量の減少が起きるおそれがあるとして、住民が対応に追われていました。

青梅市民
「とても不安ですね、水は本当に命に直結してしまう」

こちらの男性は6人家族。生活に欠かせない水の危機を前に、タンクに水を貯めるなど備えを進めていました。また、自宅のキッチンを見せてもらうと…

6人家族
「いまこういう形で、ちょうどまだ水が出る間に。これぐらいあっても、すぐなくなってしまうので」

緊迫した状況が続いていましたが、東京都は3日夜、ポンプ設備の応急的な復旧が完了し、断水が回避できたと発表しました。

台風6号は現在、東の海上へと抜け、温帯低気圧に変わりましたが、早くも次の台風が発生する可能性も。

與猶茉穂 気象予報士
「台湾付近の、このあたりに、新たに熱帯低気圧が発生する予想です。まだ、台風に発達するかどうかはわかりませんが、熱帯低気圧の雨雲や前線・湿った空気などの影響で、日曜日ごろからは、また雨や風が強まるところが出てくる可能性があります」
「西日本や東日本は、梅雨入りの平年の時期がそろそろ近づいてきていて、来週、また熱帯低気圧の影響がある可能性もありますので、そろそろ、来週にかけて続々と梅雨入りの発表がある可能性も」