■“迷子クジラ” 救出は困難?

恵俊彰:
本当に単純にもう素直な疑問なんですよ。助けちゃいけないんですか?

日本鯨類研究所 主任研究員 後藤睦夫氏:
海外のケースも含めて、座礁したクジラを助けることもあるんですけど、助けた場合にまた同じところに戻って死んでしまうケースもあります。一概に人為的に救助することによって助けられるかどうかということに関しては非常に疑問です。

恵俊彰:
なんで戻るんですか?

日本鯨類研究所 主任研究員 後藤睦夫氏:
病気とか、地磁気との関係もあります。
ただ今回の場合は、これまでマッコウクジラの座礁や漂着は全国で150~160件程あるんですけど大阪のケースはこれでまだ2例目なんですね。いろいろなケースを想定しておかないと、対応を誤る可能性があると考えています。
私は様子を見て、クジラが自力で湾外に出ていくことを期待したいと思います。

コメンテーター 高橋みなみ:
どうしても「弱ってる」って聞くと、何か助けてあげたくなってしまいますけど、自力で戻れるんだったら確かに自分で戻った方がいいんだろうと思いますね。

日本鯨類研究所 主任研究員 後藤睦夫氏:
人為的な追い出しとか、例えばロープをかけてえい航するということになると、クジラ自体もそうですし、人間の安全にも影響します。私個人の考えとしては、やはりこのまま見守る方が良いのではないかと考えています。

(ひるおび 2022年1月11日放送より)