コスパ良く保守層に響く法案も…決して高くない党内の温度感

高市総理の強い思い入れとは対照的に、党内の温度感は決して高くない。

一貫して慎重な姿勢を示してきた岩屋毅前外相は、骨子案が了承された会議の後も「憲法問題で国民の内心の自由、表現の自由に関わるテーマ。まだまだ熟議が必要」と述べた。

岩屋氏が特に問題視するのは、現状で社会問題化していない中でこの法律が必要なのかという点と、「何をしたか」ではなく「何を伝えたか」が罪に問われるという表現の自由への影響だ。熟議が必要という言葉の裏には「本当に必要なのか問い直すべきだ」という強い問題意識があるという。

参議院の西田昌司議員も「国旗を尊重する考えには賛成だが、それを罪で罰することまで必要なのか」と疑問を呈している。

そして、当のプロジェクトチームに所属する議員からは「とりあえず維新との連立のわかりやすい成果。ほとんど適用されることはないだろう」という率直な言葉まで出た。保守系グループはいち早く成立を求める声明を出している一方、反対を明確に表明しているのは少数で、マジョリティの議員は表立って意見を言わないまま容認しているのが実態だ。島本記者は「高市さん一強の状況でもあり、波風を立てずそのまま通してもいいんじゃないかという空気が強い」と取材の感触を語った。

また、この法案が進んでいく構造について、「この政策は予算もかからず、自民党としてはコストパフォーマンス良く保守層に響くことを実現できるという狙いがある。日本維新の会としても、連立を組んだ成果を一つクリアできる」と整理する。