何が「国旗損壊罪」の対象か 骨子案が示す曖昧な線引き
では、どのような行為が「国旗損壊罪」の対象となるのか。5つの具体的な事例を取り上げ、それぞれが罪に当たるかどうかを検証した。

【国旗損壊罪になる?ならない?】
▼五輪選手の国旗への寄せ書き
「人に著しく不快感や嫌悪感を抱かせる方法」には当たりにくく、原則対象外と見られる。
▼国旗を燃やす様子を生成AIで作成してSNSに投稿
骨子案は「アニメ・漫画・ゲーム・生成AIなどの創作物を対象外」と明記しており、処罰対象外とみられる。ただ、「生成AIの精度が上がる中で、実際と見分けがつかないケースも出てくる。その判断はかなり難しくなる」と島本記者は指摘する。
▼古くなった国旗を破棄目的で焼却し、その様子をライブ配信(損壊の意図は無し)
この法律は目的や意図を問わず、客観的な行為が「人に著しく不快感や嫌悪感を抱かせるか」で判断されるとされているため、「どのような状態でどう燃やしているか」が線引きになるという。「ライブ配信」という行為自体は「公然と」の要件を満たすが、焼却の状態や方法が問われることになるため、処罰対象かどうか判断が難しい事例となる。
▼他人が国旗を燃やしている投稿をリポスト
骨子案では「自ら損壊する行為」が対象であり、報道目的や他人の投稿の再投稿は明示的に対象外とされているため、処罰対象外とみられる。ただし、島本記者によると「共謀して実施したと判断されれば処罰対象になりえる」という。
▼ライブ配信者に国旗を破るようコメントで悪意をもってそそのかした場合
原則は「自分で損壊する行為」が処罰対象だが、共謀と認定されれば、処罰対象になりうるとされ、配信者との関係性が問われる可能性があるという。
島本記者は「事例ごとに簡単にすっきりした答えが出てこない。燃やすこと自体がだめとは書かれていないので、不快感・嫌悪感をどう判断するかはケースバイケースになってしまう」と率直に語った。また、「お子様ランチの旗、絵画の一部として描かれた旗、アニメ・漫画・ゲーム・生成AIの創作物」は対象外だと明示されているが、逆にそれが「生成AIで作ればいい、というメッセージになりかねない」との危惧も示した。














