産休を支える側の“本音”も議論に

藤森キャスター:
今回の八幡市は、市長が産休に入る間は副市長らが職務を代行し、業務をみんなでカバーするように決めているということです。

私は個人的に川田市長の決断は大賛成ですが、産休に限らず、誰かが休みを取ったときにフォローをする側にもそれぞれ事情があって、本音があると思うんです。

「負担が増えてつらいんだよね」という本音を少しでも言えるような余地も残しておいてほしいなと思います。

文筆家 伊藤さん:
SNSの「新卒で入ってきた子がすぐ産休に入っちゃった」というような投稿に対して、みんなが寄って集って「なんてことを言うんだ」「お前は意地悪だ」のように叩いているのを見ると、それは違うなと思います。

負担があるのは間違いないし、それを誰のせいにもしてはいけないと思っています。システムが整ってないことを問題視するべきであって、その感想に対して文句を言うべきではないと思います。

小川キャスター:
そのシステムの中でケアし合える制度設計ができるかということだと思います。産休に限らず、突然病に襲われたり、心が折れてしまったり、家族を支えなくてはいけない局面が出てきたりもするので、いつも健康で常にその場にいられる人だけが回していく社会は持続可能なのかと疑問です。

そうした人が抜けてしまうとき、本当に持続可能にしていくためにはどのような制度を作っていくべきかという問いでもありますね。

文筆家 伊藤さん:
病気やけがだとあまり言われないのに対して、出産だとこれほど言われるのはある程度コントロールできるものだと一般知識として持っているからだと思います。

確かにある程度コントロールはできると思いますが、「何歳まで出産できるか」を考えると、今の医学ではそれほど先延ばしにできないと思います。「今じゃない」と言っていると本当に産めない人が出てくる。だから、他人がとやかく言うタイミングではないと思います。

小川キャスター:
市長が本当に望む議論がここから始まっていけばと思います。

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<プロフィール>
伊藤亜和さん
文筆家
セネガル人の父との関係を描いたエッセイで注目
新作は絵本「モプーはヘンダ」