ソグド人が築いた国際都市の謎
ユーラシアを東西に結ぶシルクロードの要衝として知られる中央アジアの「ソグディアナ」は、現在のウズベキスタンとタジキスタンにまたがる、アム川とシル川に挟まれた地域を指します。この地を本拠地としたソグド人は、シルクロード交易で大きな役割を果たしていたことで知られています。
しかし、彼らが実際にどのような都市を築き、どのような社会や文化を営んでいたのか——その具体的な実態については、これまで未解明な点が多く残されていました。今回の発見は、その空白を埋める重要な手がかりとなっています。
クルドル・テパ遺跡_後期寺院 【画像を見る】
相次いで発見された2つの寺院遺構
今回、村上助教らの研究チームが発見したのは、ウズベキスタンのクルドル・テパ遺跡とクルゴン・テパ遺跡における2つのゾロアスター(拝火)寺院の遺構です。ゾロアスター教は古代ペルシアで興った火を祀る宗教で、漢字では「拝火教(はいかきょう)」とも表記されます。ソグディアナにおけるゾロアスター教は、土着の特徴を有していたとされています。
この地域において類例の少ない寺院遺構が相次いで2件確認されたことは、世界的に見ても極めて重要な成果と評価されています。