大阪・関西万博で期せずして生まれた、「対話」についてです。ともに万博で働いていた、イスラエルとパレスチナの男性。2人の間には深い不信と絶望がありました。「対話」でそれを、乗り越えられるのでしょうか。
万博に佇むパレスチナとイスラエル 2つのパビリオン

2025年4月開幕した、平和の祭典、大阪・関西万博。そこに、戦火が止まないなか佇む、2つのパビリオンがあった。パレスチナ。そして、イスラエル。
2023年10月7日。パレスチナ・ガザ地区を実効支配するイスラム組織ハマスがイスラエルを奇襲。およそ1200人が殺害され、250人あまりが人質となった。

イスラエルは、圧倒的な報復に踏み切った。25年4月時点でガザでの死者は5万人を超え、およそ半数は女性と子どもたち。瓦礫に多くの命が埋もれ、飢えと病が人々を追い詰めていく。

万博でパレスチナ館のマネージャーを務める、ラファット・ライヤーンさん。

ラファット・ライヤーンさん(パレスチナ館マネージャー)
「このかごは小麦の茎から作られ、パレスチナの家庭で愛用されてきました。私の村では最近まで使われていました」

半年間開かれる万博。2か月だけ妻がそばに来てくれた。

1967年、イスラエル支配下の東エルサレム生まれ。6歳のとき、イスラエル軍によって、家が壊された。さらに23歳のとき、逮捕された。

ラファット・ライヤーンさん(パレスチナ館マネージャー)
「パレスチナ刺しゅうの展示会を開催しました。その刺しゅうの多くはパレスチナ国旗の色で作られていました。当時はパレスチナの旗を持ったり掲げたりするだけで6か月間投獄されました」
そのあと、パレスチナ自治政府の公務員として4度の万博を担当。55歳で退職したが経験を買われ、今回の万博を任された。
日本から、パレスチナ・ヨルダン川西岸地区の自宅にいる息子へ。毎日の電話が、大切な時間だ。

息子 オマールさん
「あの壁が見えますか?」
ラファット・ライヤーンさん(パレスチナ館マネージャー)
「イスラエルが作ったものです。われわれをエルサレムに入れないための壁です。あそこは私の土地です。彼らが力ずくで奪ったのです」

イスラエル館では、自国の先進テクノロジーや、2000年近く前、聖地・エルサレムの都市建設に使われたという石を展示していた。

イスラエル政府代表 ヤヘル・ヴィランさん
「ユダヤ人の歴史・土地・エルサレムとの結びつきを世界に示したいのです。双方、特に『あちら側』は理解すべきでしょう。イスラエル国家は永遠に存在することを」














