肺がんの新たな治療法開発につながることに期待
本研究では、進行非小細胞肺がんの腫瘍微小環境における免疫プロファイルを可視化し、免疫チェックポイント阻害薬の効果を規定する新たなバイオマーカーと治療標的を同定しました。
これにより、組織滞在性メモリー様CD8陽性T細胞をより機能的に活性化する治療や、CD206陽性M2型腫瘍関連マクロファージ・FAP陽性線維芽細胞・CD73といった耐性因子を標的とした治療の組み合わせが、今後の免疫療法の効果向上に貢献する可能性が明らかになりました。
筆頭著者の近畿大学医学部内科学教室(腫瘍内科部門)の磯本晃佑助教は次のようにコメントしています。
「腫瘍内の免疫環境が免疫チェックポイント阻害薬の治療効果に深く関わることは以前から指摘されていましたが、この研究では多重免疫染色による詳細な解析を通じて、その複雑な全体像の一端を示すことができました。まだ臨床応用には多くのステップが必要ですが、この知見が腫瘍微小環境のさらなる理解と免疫療法の発展に少しでも貢献できればと思っています。」
この研究成果によって、今後は免疫チェックポイント阻害薬の効果を正確に予測できるだけでなく、耐性因子を直接標的とした治療を併用することで薬の効果を高めるといった、肺がんの新たな治療法開発につながることが期待されます。














