閉経後に再発しやすい膀胱炎 なぜ?

反復性膀胱炎は女性に多く見られる疾患であり、特に閉経後は再発しやすいことが知られています。

この一因として、閉経後の女性ホルモン低下に伴い外陰部や尿路に症状を引き起こす「閉経関連尿路性器症候群(GSM)(閉経後の女性ホルモン低下に伴い、外陰部・膣・尿路に乾燥、萎縮、炎症が生じ、外陰部のかゆみ、灼熱感、性交痛、尿路感染症などを引き起こす症候群の総称)」が提唱されています。

ホルモンバランスの変化により、膣内の体を守る乳酸菌が減少し、膀胱炎の原因となる尿路病原性大腸菌が定着しやすくなることが、膀胱炎が治りにくくなる原因と考えられています。

岡山大学学術研究院の研究グループは、これまでに閉経後女性の反復性膀胱炎に関する研究を実施してきました。その結果、以下の事実が明らかになっています。

  • 尿と膣に同じ大腸菌が存在し、膣の環境が膀胱炎の再発に深く関わっていること。

  • 乳酸菌膣坐剤を1年間継続して投与することにより、患者の86%で膀胱炎の再発を予防できたこと。

  • この予防効果は投与終了後1年間にわたり持続し、乳酸菌による副作用は認められなかったこと。

これらの知見に基づき、研究グループは、より患者の負担が少ない治療法の確立を目指し、新たな臨床研究に着手しました。