関西各地で「野焼き」に関連するとみられる火事が相次いでいます。5月18日だけで少なくとも4件発生していて、兵庫県丹波篠山市では野焼きに巻き込まれたとみられる畑の所有者の男性が死亡しています。

■高齢男性が死亡

警察によると、18日午後2時半ごろ、丹波篠山市西古佐の畑で、近くの住民から「枯れ草が燃え広がっています」と消防に通報がありました。

火は約1時間後にほぼ消し止められましたが、畑の法面約620平方メートルが焼け、焼け跡からこの畑を所有する74歳の男性が遺体で見つかりました。

男性は家族に「野焼きに行ってくる」と伝えて出かけていたということで、警察は男性が農作業の野焼きに巻き込まれたとみて当時の状況を調べています。

■古墳の法面にも火が…各地で野焼きによる火災

関西では他にも、野焼きに関連した火事が発生しています。

奈良県斑鳩町では、田んぼの所有者が雑草を焼却していたところ、火が燃え広がる火災が発生しました。火は約1時間半後にほぼ消し止められましたが、近くにある「仏塚古墳」の法面(のり面)も焼けたということです。

徳島県東みよし町では野焼きの火が林野に延焼し、けが人はいませんでしたが、約684平方メートルが焼損したということです。

さらに兵庫県小野市では、所有者の男性が田んぼであぜ焼きをしていたところ、その火が近くの竹やぶに燃え広がる火事がありました。

■野焼きは法律で「原則禁止」

そもそも、屋外での廃棄物の焼却=野焼きは、廃棄物処理法で原則禁止されています。

にもかかわらず、野焼きによるとみられる火事が頻発しているのはなぜなのでしょうか。

「野焼きの禁止」には例外規定があり、「焼却することが公益上、もしくは社会の習慣上、真にやむを得ない場合、または周辺地域の生活環境に与える影響が軽微な場合」は許可される場合があります。

▽日常生活でのたき火やキャンプファイヤー▽地域の行事でのしめ縄の焼却▽農業での稲わらの焼却などがこれに当たります。

■市役所の担当者は“農業者でも極力、野焼きは控えるべき”

ただし、男性が死亡する火事が発生した丹波篠山市の市民衛生課は、農業者であっても「やむを得ない理由」がない場合は、野焼きを極力控えるよう呼びかけています。

3月~5月にかけては、農繁期に向けて農地の害虫や病原菌を駆除するために畑の法面や畦(あぜ)の草を燃やす「あぜ焼き」をする農家が少なくないものの、風が強い日や乾燥している日は火が燃え広がりやすいため、出来る限り野焼きを行わないよう周知しているということです。