「時の経過では解決しない」被害者と遺族の時間

時効という制度を考える時、切り離せないのが被害者や遺族の存在だ。

鳴海氏は、その心情について「被害者や遺族は、ご本人たちがずっと亡くなる瞬間まで思い続けるものだと思います」と話す。

「時間が解決してくれる」というような一般的な見方に対しても、現場での経験から「年数が経てば気持ちが落ち着くという話もありますが、そんなことはないと思います」と疑問を抱く。

時効を迎えたとしても、「これで終わり」と受け止められることはなく、むしろ「なぜなのか」という問いは残り続ける。

「もし犯人がいるなら、自分たちで探したいと思うはずです」

事件によって止められた時間は、制度では区切れない――鳴海氏の言葉には、遺族らと向き合ってきた経験が深くにじむ。

ドラマ『田鎖ブラザーズ』第2話より