若手獲得のカギは、抱いていた”劣等感”  

今でこそ若手の活気にあふれる職場ですが、高校新卒者の入社は、実に2020年以来。若手の採用には近年、苦戦が続いていたといいます。

(サンヨー圧接 宮本晃典 社長)
「もう全然入ってもらえなくて、世代交代が順調かといったらそうでもなかったので、本当にどうしようかな今後と」

岡山労働局によりますと、今年(2026年)3月に卒業した県内の高校生の求人倍率は、2.95倍と過去最高を記録しました。若手の人材不足などから、企業の高校生採用はここ数年激化しています。大手企業も積極的に採用に乗り出している中、中小企業は思うように若手を獲得できていない現状があるのです。

このままでは会社の未来が危ない…。宮本社長は3年前、中小企業の採用支援などを行う岡山市中区の会社・ノーラッドに相談し、高校生向けの採用ページを開設しました。

掲載内容などについて話し合っていたところ、あることに気がついたと言います。

(ノーラッド 柳 栄年 社長)
「時短終了とか高月給とかそう言ったところですね。『ウェブにも出しましょう、もっと強みだと思いましょう』という感じになりました」

圧接は専門の資格が必要で、技術次第で工期を短縮できることから休日も多く、比較的年収は高めです。しかし、宮本社長は給料が高い=きつい仕事だと思われてしまうのではないかと考え、あえてアピールしていなかったといいます。さらに…。

(サンヨー圧接 宮本晃典 社長)
「 ”休みが多い=仕事がない” ということなので逆に恥ずかしかったんですけど、柳社長から『それサンヨー圧接のパワーポイントですよ』と言われて、ああそうなのかなと」

宮本社長が劣等感を抱いていたのは「休日の多さ」。しかしそれは、ワークライフバランスを大切にする今の若い世代にとってこの上なく魅力的だったのです。

(藤原好誠さん(18))
「現場が早く終わったら解散になるので、自由な時間も多いかなという感じです」