富雄丸山古墳 被葬者の謎

一方、富雄丸山古墳には、被葬者をめぐる大きな謎がある。巨大蛇行剣などが見つかり、これから調査がおこなわれる木棺があるのは、古墳から飛び出した、「造り出し」と呼ばれる部分だ。

一般的に、古墳の主は墳頂部に埋葬され、貴重な副葬品はここで見つかることが多い。富雄丸山古墳の墳頂部は明治時代に盗掘に遭い、全容は分かっていないが(盗掘品の一部は回収されている)、日本最大の円墳である富雄丸山古墳の主は、ヤマト王権の有力者だったと考えられている。

造り出しの木棺の中に眠る人物と、墳頂部の被葬者の関係はどのようなものだったのか。そして、なぜ巨大蛇行剣が古墳の“端っこ”とも言える造り出しに埋められていたのか。多くの謎に迫る調査が始まった。
発掘調査開始から2週間後、粘土の中から木棺の蓋の一部が露出し始めた。調査の中心メンバー、奈良市埋蔵文化財調査センター・柴原聡一郎技術員が、金属探知機を木棺に向けると...

奈良市埋蔵文化財調査センター 柴原聡一郎 技術員
「この辺は全然反応がないんですけど、ここだけ反応がある」
木棺の中から金属反応が。再び巨大蛇行剣のような大発見はあるのだろうか。
再調査開始から2か月、木棺を覆っていた粘土がきれいに取り除かれた。蓋は一部を残して腐ってなくなっていて、木棺の内部に土が入り込んだ状態となっていた。
この土を慎重に掘り続けること、3週間…
――いまどういう状態ですか?
奈良市埋蔵文化財調査センター 柴原聡一郎 技術員
「鏡が2枚出ている」

木棺の中から見つかったのは、2枚の鏡。見えているのは、いずれも鏡の面だ。上に乗っている鏡の裏側=文様面を触ると“ある特徴”が…














