第31回全日本高校女子サッカー選手権の決勝が8日にノエビアスタジアム神戸で行われる。2大会ぶり6度目の優勝を狙う藤枝順心(静岡)と6大会ぶり2度目の優勝を目指す十文字(東京)が高校女子サッカー日本一の座をかけて争う。

東海覇者の藤枝順心は史上最多タイ、5度の優勝を誇る名門。2大会ぶりの王座奪還を目指す今大会は、全チーム最多の12ゴールと、圧倒的な攻撃力が魅力だ。

ストライカーとしてチームの中心的存在であるFW正野瑠菜選手(3年)は三笘薫(25、ブライトン)に憧れるドリブラーで、山形・新庄市、5人兄妹のサッカー一家で育った。
雪の影響でサッカーができない冬は、父・貴幸さんが自宅前にある倉庫に人工芝をはり作ったお手製の練習場で技術を磨いてきた。スピードのあるドリブルが持ち味で、1回戦では2ゴールをマーク。卒業後はなでしこリーグに加入予定で、今大会注目選手の一人だ。

準々決勝でそろって2得点を挙げたU17日本代表の2年生コンビ、MF久保田真生選手とFW高岡澪選手もチームを支える。
高岡選手は、ここまで3得点と得点ランキングトップに並ぶ。目標は「得点王」だと言い、決勝でもゴールを揺らす。

関東を制した十文字は、今年度のインターハイ準優勝チーム。第25回大会を制していて、6大会ぶりの女王の座を狙う。アグレッシブな守備で走り勝つサッカーが特徴、前線からプレスをかけボールを奪いゴールに繋げるサッカーを得意としている。

注目はチームの絶対的エースで3年生の氏原里穂菜選手。小学生の頃は“パス禁止”のチームに所属し、そこで磨かれたドリブルセンスは抜群だ。憧れはアルゼンチン代表のリオネル・メッシ。高校卒業後はWEリーグの日テレベルディベレーザへ進むことが決まっている。

守備では3年生のGK長谷川想選手に注目。準決勝の日ノ本学園戦ではPKを3度止めた絶対的守護神が、藤枝順心の攻撃を防ぎ、チームを2度目の日本一へ導くか。

今大会は、女子サッカーを盛り上げるための新たな試みとして、同日、同会場でWEリーグ第8節のINAC神戸レオネッサ vs アルビレックス新潟レディースが開催される。

【試合日程】
■2023年1月8日(日) 会場:ノエビアスタジアム神戸
◆第31回全日本高校女子サッカー選手権大会 決勝戦
午後2時10分キックオフ(予定)
◆WEリーグ第8節
INAC神戸レオネッサ vs アルビレックス新潟レディース
午前10時30分キックオフ(予定)


(写真は左から十文字・氏原選手、藤枝順心・正野選手)