理想は評価基準が多様な入試制度...“国立寿司大学”もあり!


 (林)「教育の問題に関連して、今の日本の大学の入試制度についてご意見があると伺ったんですけれど」
(成田)「日本の入試ってよく叩かれるじゃないですか。でも実際はけっこういい仕組みでもあるんじゃないかと思っていて。どんな場所に生まれようが、親にお金があろうがなかろうが、受験というゲームを乗り越えさえすれば入学が保証されて、多様な人材を包み込める仕組みになっている。そこはすごく公平だと思うんですよね。ただ、評価の基準は学力をはじめ特定の能力だけを重視しすぎるものになっているのは間違いないので、公平な仕組みは残しながらも、いろんなタイプの能力を測れる、評価の仕方自体が何百個もある入試がいいと思います」

 (林)「本当におっしゃる通りで、評価は客観的に行われるけれどもその基準はたくさんある世の中が本当に望ましいですよね。“国立寿司大学”とか“国立天ぷら大学”があっていい。寿司を握るのがうまい人が国費で学べる組織があっていいじゃないかと」
(成田)「寿司職人もいれば、ヨーヨー少年もいれば、VRアートを作っている人もいるみたいな形で、何百個、何千個と入試が乱立していて、みんながどの基準で評価されたいかを自分で選べるような、そういう社会に徐々になっていってほしいし、なっていくんじゃないかなと」

 (林)「そうですね。そもそも受験勉強というのは“やらなきゃいけないことをどうこなすか”を自分で工夫する機会を得る場で、そこで得た成功体験はけっこう社会において再現性が高い。それを勉強でやる人もいれば、スポーツとか絵画とか、ほかのジャンルで見つけられる人がいてもまったく問題はない。自分の得意な方向で同じような成功体験を得ることができると思うので」

「こんなインタビューは見るな、と言いたいです(笑)」

 (林)「最後に、これからの時代生きていく若者、日本人にメッセージをいただけますか?」
(成田)「若者に対しては『こんなインタビューなんか見るな』ってちょっと言いたいです(笑)。今の若い人たちに会うとみんなすごく問題意識持っているし賢いし、何か聞くとすごく話せるし、レベル高いなって思うんです。ただ、同時に周りの意見を聞き入れすぎるくらいに真面目だと感じるんです。新しい時代を切り開く人って、既成の勢力とかそんなものぶった切って進んでいくぐらいの人であってほしいですね」

 (林)「このインタビューをメモを取りながら聴いていた若者がいたとしたら呆然としているでしょうね」
(成田)「僕たちは所詮、自分以外の存在にはなれないじゃないですか。お手本にどう近づくかを考えるより、それと自分は違う存在なんだっていう違いを認めて、近づこうとする欲望に抗って、今自分のいるところにある自分の中の自分の個性を見つめ続ける。それを人に向かってどう説明したり、叫んだり、表現したりするかを考える方が重要なんじゃないかなと。どんな人もその人の個性を突き詰めると“変な人”になれるんじゃないかと思います」


※このインタビュー記事は、毎週日曜日の夜10時から放送している「日曜日の初耳学」の人気企画<インタビュアー林修>4月17日放送回の内容をもとに再構成しました。<インタビュアー林修>は、林修先生が“時代のカリスマ”と一対一で対峙する番組人気企画。今回の成田悠輔氏の出演は、林修先生自身のたっての希望で実現しました。