“対等の権利、平等な立場”からの共生の道とは
2025年1月、1審東京地裁での本人尋問で、男性が裁判官に訴えた言葉が耳に残っている。
男性は、カメルーンの歴史を振り返り、仏語圏と英語圏は一切の武力闘争なしに平穏、平和に、対等な立場で同じ権利を持つ形で一緒になることが決まったが、英語圏には原油、ダイヤモンド、石炭などの天然資源が国全体の70%あったことから、人口が多数派の仏語圏政府は我々に対して圧政を敷いたと指摘した。
そして…。
「私がなぜ、いま、ここにいるのか。その理由は一つです。私は人々のために闘い、真実を、独立を追求しているからです。(仏語圏と英語圏は)そもそも平等な権利の下で一緒になり、共生の道を追求した。しかし、いま、英語圏に発言の機会は認められず、人々は自分の思っていることを英語で主張することを恐れている。何も無謀なことを言っているわけではありません。対等の権利、平等な立場によって英語圏と仏語圏それぞれの人々が共生の道を選ぶべきだというのが私の考えなのです」
国は上告を断念し、高裁判決が確定した。「対等の権利、平等な立場で追求する共生の道」。問いかけられているのは、カメルーン政府だけだろうか。
<“知られざる法廷”からの報告>
裁判所では連日、数多くの法廷が開かれている。その中には、これからの社会のあり方を問う裁判があるが、報じられないまま終結してしまうことも少なくない。“知られざる法廷”を取材して報告する。














