【血液が唯一の栄養源…吸血後は体長が3倍超に! 専門家が語る驚異の生態と習性】
マダニとはどんな虫なのか、衛生昆虫学や昆虫毒理学を専門に研究している国立感染症研究所・昆虫医科学部の葛西真治部長にマダニの生態などについて聞きました。
葛西部長「マダニは日本に50種類ほど生息していて、赤味の強いものや薄い黄色をしているものもいますが、多くは茶色い体色をしています。成虫は3~8ミリ程の大きさですが、血を吸うと何倍も大きくなり、25ミリ程まで大きくなります」
マダニは卵を産む時に栄養を動物の血液から摂取します。血液が唯一の栄養源となるため、体の大きさの割に大量に血液を摂取します。卵を産むメスだけでなく、オスも血液を吸うほか、幼虫も吸血するなど、幅広く血を吸うことが特徴です。
マダニは草の裏や根本などに生息していて、野生の動物が近づくと吐き出す二酸化炭素などを感知して葉の上へと移動します。そして、動物が近くを通った時に乗り移り、吸血します。移動の速度は速く、1分間で1メートルほど移動できるということです。
葛西部長「野外に多いマダニというと、フタトゲチマダニやキチマダニが挙げられます。西日本に多く生息していますが、去年は北海道や栃木県でもマダニによる感染症の被害が発生していることから全国での分布も確認されています」
フタトゲチマダニは3~5月、そして10月に活動のピークを迎えます。5月は特に冬眠から覚めて卵を産むため、成虫に加えて幼虫もよく見られます。寒さに弱く、冬は活動を休止しているため、冬はあまり目撃されませんが、キチマダニは12~1月にも確認されていて、冬でもマダニへの注意は欠かせません。














