8日に決勝が行われる第31回全日本高校女子サッカー選手権。ノエビアスタジアム神戸で行われる決勝は、女子サッカーを盛り上げるための新たな試みとして、同日、同会場でWEリーグ第8節のINAC神戸レオネッサ vs アルビレックス新潟レディースが開催される。
INAC神戸レオネッサの伊藤美紀選手(27)は2011年に常盤木学園(宮城県)に入学。2011年、2012年と2年連続で優勝を飾った。INAC神戸に入団すると日本女子サッカー界のレジェンド・澤穂希選手と中盤でコンビを組んで澤選手の最後の相方となった。WEリーグでは2021~22シーズンで優秀選手を獲得。プロの世界で大きく羽ばたいた伊藤選手に高校時代の思い出を聞いた。
Q伊藤選手にとって高校女子サッカー選手権はどのような舞台でしたでしょうか?
伊藤選手:
1年間の最後の大会なので3年生の時はもちろん勝ちたかったですし、1年生の時はもう3年生の為にというか、優勝して終えたいっていう気持ちでいつも望んでました。本当にチームが一丸となって優勝できたっていう大会だったので、優勝したあとはもう本当にすごい嬉しかったですし、なんか優勝っていいなって思えた大会でした。
Q当時の思い出、楽しかったことって何ですか。
伊藤選手:
常盤木学園は優勝すると歌を歌うんですけど。歌う歌が決まっていて、ピッチ上で歌う歌と保護者だったりとか、そういう応援してくださった方々の方を向いて最後、歌う歌とあって、決勝の前にもロッカールームで歌う歌と三つあるんですけど、それをホテルとかでご飯の後、みんなで練習したりしていました。
決勝まで行ったり、優勝しないと歌えない歌だったので、決勝まで行って、優勝してみんな歌いたいねっていう感じで頑張ってました。
Qそこで団結力もまた生まれた
伊藤選手:
練習してる分、歌えなかったらやっぱすごいショックというか。なんかそれも含めての大会なので、優勝にかける思いっていうのはみんな強かったですね。
Q高校時代、もちろんサッカーだけではなくて人間として成長できたなって部分ありますか。
伊藤選手:
そうですねやっぱり寮生活だったので、ゴミ出しとかそうですけど、そういういろんなルールがある中で、やっぱり守れない人もいますし、何か人として絶対これやんなきゃいけないとか当たり前にできなきゃいけないっていうことを学びました。
人への気遣い、いろんな気遣いもそうですけど、何か次の人のことを考えた気遣いっていうのはそこで学んだと思います。サッカーに関しては結構自分たちで考えさせることが多くて、ポジションごとにわかれて分析して、そういう自分たちで考える力っていうのはそこで身についたかなとは思います。
Q高校女子サッカーの魅力、こういう姿を見てほしいといったことは何かありますか。
伊藤選手:
高校生なのでそのメンバーでやれるのが最後の大会なんですよ。みんな本当に優勝したいって気持ちで球際のところも激しいですし、本当にひたむきにゴールに向かう姿みんなで守る、みんなで点を取るっていうそういう強い気持ちがプレーに表れるところがすごいいい大会だと思うのでなんかみんながすごいベストを尽くしてる分、やっぱり負けたら悔しいですし、なんかそういう最後まで試合が終わった後まで心動かされるような大会になってるんじゃないかなと思います。
Qいま頑張ってる高校生たちに向けてメッセージやアドバイスはありますか。
伊藤選手:
私達が高校生のときはまだなでしこリーグの時代だったので、今はプロリーグがある中で、プロを目指せる環境というか、高校を出てすぐにプロになれるっていうのはすごいチャンスだと思う。
また、大学進学でもそうですし、サッカーをやめて働くっていう人もそうですけど
何かに一生懸命に取り組む事の大切さというのは高校生のうちにやっぱり身につけることだと思いますし、次に繋がることだと思うので、本当に一つのことに一生懸命頑張ってほしいなと思います。
◆伊藤美紀(いとう みき)
1995年9月10日生まれ。27歳。青森県出身、常盤木学園~INAC神戸レオネッサ所属。ポジションはミッドフィルダー。常盤木学園では2011年、2012年と全日本高校女子サッカー優勝。U-16女子日本代表、U-17女子日本代表、U-19女子日本代表。INAC神戸では中盤を任され澤穂希選手とコンビを組み“澤選手の最後の相方”となった。WEリーグでは2021~2022シーズンの優秀選手賞を獲得した。














